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ジスキネジアはどういう状態?治療法はどういう方法がある?

 

こんにちは。
PD itの山口です。

 

 

 

10月に入りましたね。
今年も残すところあと3か月弱。

 

2022年を残り楽しんでいきましょうね♬

 

皆さんは

「ジスキネジア」

をご存じでしょうか?

 

 

 

ジスキネジア は
体がクネクネと
勝手に動いてしまう症状です。

 

このジスキネジアに
悩んでいらっしゃる方は
多いのではないでしょうか?

 

今回は、
「ジスキネジア」の状態とその治療法
についてご紹介します!

 

ぜひ最後まで
ご覧くださいね♬

 

本日の内容

①ジスキネジアはどういう状態?

②ジスキネジアがあるとどんなことが大変?

③運動でジスキネジアはよくできるのか?

④手術療法(DBS)によるジスキネジアへの効果

 

 

 

 

 

それでは本題に入ります。

 

 

 

①ジスキネジアはどういう状態?

 

ジスキネジアは手足、体が
勝手に動いてしまうような状態です。

自分の意思で
ジスキネジアの動きを止めることが
難しくなります。

 

動画があるので
こちらもよろしければ
ご覧ください。

 

https://www.youtube.com/watch?v=vSVPMA55t_0

YouTube動画 ジスキネジアの様子
(Neurology Journal:Teaching Video NeuroImages: The underrecognized diphasic dyskinesia of Parkinson disease)

 

このジスキネジアは
パーキンソン病の薬である、

L-ドパ

 

の副作用として
生じることが多いとされています。

 

 

②ジスキネジアがあるとどんなことが大変?

 

 

 

 

ジスキネジアは自分の意思で動きを止めることが
難しいことが特徴です。

 

そのため、周囲から
”落ち着きがない”
と思われてしまうこともあるようです。

また、
物をうまく持てなかったり
重度になると
歩きにくくなったりなど
日常生活に支障をきたすことがあります。

 

 

 

③運動でジスキネジアはよくできるのか?

 

 

ジスキネジアへの対処法は
お薬の調整が主です。

 

しかし、ジスキネジアは
そもそも薬の副作用として
生じやすいので、

 

 

 

これらの薬を減らすと
ジスキネジアが軽くなっても
他の症状が強く出てしまう
こともありえます。

 

 

そのため、
できれば薬調整以外の方法で
ジスキネジアを軽減できれば
いいですよね。

 

 

薬調整以外で
ジスキネジアを軽減できる方法として
運動療法が挙げられます。

 

運動療法は
どういった効果が
あるのでしょうか?

 

2012年にイタリアの研究グループが発表した論文
(Frazzitta G, et al.:2012 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22672943/
が参考になるので紹介します。

 

 

この研究では、
4週間の集中的なリハビリテーション(運動療法)の効果を確認しています。

 

 

結果として、

 

〇4週間集中的にリハビリテーションをしたグループ、
〇集中的にはリハビリテーションをしていないグループ、

ともに各状態の改善を確認しています。

 

しかし、

 

 

〇4週間集中的にリハビリテーションをしたグループ

 

の方が減薬できたり、
日常生活での動きの改善度合いが大きかった

 

というような結果でした。

 

そして、なにより

 

〇4週間集中的にリハビリテーションをしたグループ

では、ジスキネジアの症状が軽減した

 

といった効果も確認しています。

このことから、
運動を集中的に、負荷量を適度に高めてできると
ジスキネジアを軽減できる可能性があるといえます。

 

 

④手術療法(DBS)によるジスキネジアへの効果

 

 

以上のように、
ジスキネジアに対する運動の効果も
明らかになってきています。

 

しかし、
実際にわたしが対象者さんと
運動をしていくなかで
感じることもあります。

 

 

それは、
ジスキネジアが重度になると
そもそも負荷量を適度に高めた運動
実施することが難しくなることです。

 

ジスキネジアが重度になると
治療の選択肢として
脳に電極を入れて刺激を加える

 

”脳深部刺激療法”
(DBS)

 

が挙げられることがあります。

 

パーキンソン病診療ガイドライン2018では
DBSを考える基準として

 

 

「運動症状の日内変動やジスキネジアが薬物療法で改善困難で、
かつ,

オン時の運動機能やADLが損なわれていない時期である。」

と明記されています。
(パーキンソン病診療ガイドライン2018: 
https://www.neurology-jp.org/guidelinem/pdgl/parkinson_2018_27.pdf

このように、
ジスキネジアの治療として
DBSを検討することもあります。

 

 

 

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以上、
ジスキネジアの状態や治療について
まとめました。

 

ジスキネジアも原因がいくつかあるので、
しっかりと主治医と話をしながら治療をすすめていく
必要があります。

 

そして、ジスキネジア治療の選択肢として
DBS がありますが、
このDBSについての情報は少ないのが現状です。

 

 

今回の記事は以上になります。

 

 

それでは、最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

 

またお会いしましょう!

 

PD it
山口祐弥

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